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臨床心理士の資格を取得するには

目次



臨床心理士の資格はどうやって取得する?


 臨床心理士の資格を取得するには、資格試験を受験し、合格する必要があります。臨床心理士の資格は国家資格ではなく、日本臨床心理士資格認定協会が実施している資格試験を受験します。

 この資格試験は年に1回東京で実施されており、一次試験(筆記試験)と二次試験(口述面接試験)から成っています。

 一次試験は選択式のマークシート試験と小論文試験となっており、一次試験を合格できた人だけが二次試験を受けることができます。最終的な合否判定は一次試験と二次試験の結果が総合的に判断されることになります。

資格試験の受験者数と合格率はどれくらい?


 臨床心理士の資格試験は1988年から始まっており、10年目くらいまでは受験者数が1000人に満たないくらいでした。しかし、その後は受験者数が増え続け、現在では毎年2500〜3000人くらいの受験者がいます。

 年度別の受験者数と合格率は以下の通りです。

年度 受験者数(人) 合格率(%)
1988 1841 86.6
1989 1013 67.4
1990 1044 70.0
1991 666 71.6
1992 420 71.2
1993 347 66.6
1994 495 69.7
1995 938 72.1
1996 590 73.4
1997 575 71.5
1998 672 74.9
1999 971 71.2
2000 1175 70.4
2001 1290 68.8
2002 1774 72.4
2003 2266 64.0
2004 2809 61.2
2005 2905 63.5
2006 2495 65.5
2007 2205 68.9
2008 2412 65.5
2009 2531 62.3
2010 2607 61.3
2011 2740 60.6
2012 2812 59.1
2013 2804 62.4
2014 2664 60.4

臨床心理士の受験資格を得るにはどうする?


 臨床心理士の受験資格を得るためには、指定された大学院を修了する必要があります。指定大学院は第1種と第2種に分かれており、第1種指定大学院修了者以外の者はそれぞれに定められた実務経験が必要となります。

 そのため、できれば大学入学などの早い段階から臨床心理士になろうという方向性を持っていることが望ましいといえます。

 大学で心理学以外を専攻した人も指定大学院を受験することができますが、学部の時から心理学を専攻しておけば指定大学院への入学はよりスムーズになります。

 心理学に関連した学部を選ぶ際にも、臨床心理士の指定大学院をもつ大学を選ぶとよいでしょう。臨床心理士の受験資格は以下のようになっています。

試験名 試験機関名
第1種指定大学院修了
(第1種指定校)
なし
第2種指定大学院修了
(第2種指定校)
修了後1年以上の心理臨床経験が必要
専門職大学院 大学院で臨床心理学または心理臨床に関する分野を専攻する専門職学位課程を修了している
医師免許取得者 取得後2年以上の心理臨床経験が必要
心理学または心理学隣接諸科学を専攻する博士課程(前期課程)または修士課程と同等以上の海外における教育歴 大学院修了後2年以上の心理臨床経験が必要

臨床心理士の資格は5年ごとに更新が必要


 医師を始めとする国家資格の多くは、一度資格試験に合格するとその資格は一生涯認められています。しかしながら、臨床心理士の場合は資格取得後も5年ごとに更新することが義務付けられています。

 しかも、ただ更新手続きをすればよいという訳ではなく、5年の間に決まった研修会を受講したり、研究論文を出したりすることでポイントを取得する必要があるのです。そのポイントは15ポイント以上とされています。

 もし更新までに必要なポイント数に達しなかったり、報告義務を怠った場合には、資格が一時停止されたり、最悪の場合には資格が抹消されたりすることがありますので注意が必要です。

 臨床現場では常に高い専門性が求められており、知識や技術の向上など、心の専門家としての高い研鑽が求められていることにほかなりません。



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