日本臨床心理士認定協会では臨床心理士試験の受験条件として、指定大学院で所定の科目単位を修得することを求めています。
科目内容は必修科目と選択必修科目に分かれており、必修科目すべてと、選択必修科目A群からE群のうちのそれぞれから2単位以上を修得することが必要です(下表参照)。このほか、大学院ごとに独自の科目も用意されており、大学院の独自性が生かされたカリキュラムとなっています。
指定大学院での学習は、講義形式以外に演習や実習も多く含まれています。実習は大学付属の相談センターや精神科、福祉施設、教育相談機関などで指導を受けながら行われます。
指定大学院のカリキュラム(大学により多少異なります) | |
---|---|
必修科目・単位 (すべて取得) |
・臨床心理学特論:4単位 ・臨床心理面接特論:4単位 ・臨床心理査定演習:4単位 ・臨床心理基礎実習:2単位 ・臨床心理実習:2単位 |
選択必修科目 (A〜E群からそれぞれ2単位以上、計26単位取得) |
A群(研究法など) ・心理学研究法特論 ・心理統計法特論 ・臨床心理学研究法特論 B群(臨床心理学以外の心理学の分野) ・人格心理学特論 ・発達心理学特論 ・学習心理学特論 ・比較行動学特論 ・認知心理学特論 ・教育心理学特論 C群(応用的な分野) ・社会心理学特論 ・家族心理学特論 ・犯罪心理学特論 ・社会病理学特論 ・人間関係学特論 ・臨床心理関連行政論 D群(医学的な分野) ・精神医学特論 ・障害者(児)心理学特論 ・心身医学特論 ・精神薬理学特論 ・神経生理学特論 ・老年心理学特論 E群(実践的な分野) ・投影法特論 ・グループ・アプローチ特論 ・心理療法特論 ・臨床心理地域援助特論 ・学校臨床心理学特論 |
専門職大学院では指定大学院に比べてより専門性の高い学習が求められており、履修しなければならない単位数も指定大学院26単位以上であるのに対し、専門職大学院では44単位以上となっています。
大学院によってカリキュラムは異なりますが、実際には50単位以上の充実したカリキュラムが組まれています。学習すべき内容は多いのですが、資格試験を受験する際には論文試験が免除されるなど、有利な面があります。
専門職大学院のカリキュラム例(大学により多少異なります) | |
---|---|
必修科目 | ・臨床心理学原論 ・臨床心理面面接学 ・臨床心理査査定学 ・臨床心理事例研究 ・臨床心理地域援助学 ・臨床心理調査研究 ・総合的事例研究 |
選択科目 | ・認知行動論 ・生涯発達論 ・人間関係論 ・適応障害論 ・障害心理臨床論 ・犯罪心理臨床論 ・臨床心理関連行政論 ・心身医学 ・臨床精神医学 ・臨床精神薬理学 ・臨床実践事例特修科目 ・臨床実践技能特修科目 |
アクセスランキング | ||
---|---|---|
1 | 公認心理師はどんな資格? | |
2 | 公認心理師の試験はどうやって受験する? | |
3 | 公認心理師になるための進学方法 | |
4 | 現任者講習会とは | |
5 | 公認心理師の受験資格と特例措置 | |
6 | 公認心理師の仕事、求められている4つの職務 | |
7 | 臨床心理士の資格審査申請から合格までの流れ | |
8 | 臨床心理士の勤務状況と給料 | |
9 | 臨床心理士が仕事で取り組む専門技術 |
あわせて読みたいトピックス | |
---|---|
心理カウンセラーはどんな仕事? | |
心理カウンセラーの基礎知識 | |
心理カウンセラーはどんな職場で働くの? | |
心理カウンセラーになるための資格 |