資格審査に合格したからといって、自動的に資格が得られるわけではありません。合格通知を受け取ったのち、交付手続き料5万円の支払い、および登録手続きをする事で、日本臨床心理士資格認定協会から資格認定証書と顔写真付きのIDカードが交付されます。
この時点で日本臨床心理士会への入会は義務ではありませんが、多くの臨床心理士が入会しています。
臨床心理士会は各都道府県にもあり、臨床心理士としての職場を探す際や自己研鑽を積む場合に入会していることが重要になります。臨床心理士会に入会すると団体の名簿に登録され、名簿は大学や病院、官庁などに送付されます。
資格の多くは一度取得すると一生涯持ち続けることが可能ですが、臨床心理士の資格は5年ごとの更新が義務付けられています。このことは臨床心理士資格審査規定第5条第2項に以下のように定められています。
「臨床心理士の資格認定証の交付を受けた者は、交付日より起算して5年後に本協会が定める臨床心理士教育研修委員会規定別項第2条の内容を充足し、資格認定証交付の際発行した資格登録証明書の再発行を受けなければならない」
さらに、資格の発行日から5年が経過するまでに日本臨床心理士資格認定協会や臨床心理士会が主催する研修会やワークショップへの参加、論文発表などが必要となっています。
これは臨床心理士の専門的な知識の維持や向上を図ることが目的ですが、それ以外にも研修会等に参加することによって、個人的な考えや価値観に偏った臨床心理業務を予防し、臨床心理士自身がクライアントから影響されないようにする意味もあります。
資格を更新するためには、5年の間に日本臨床心理士資格認定協会や臨床心理士会が主催または認める研修会や学会などに参加し、計15ポイント以上を獲得する必要があります。
また、活動が偏らないよう以下の6種類のうち3種類以上に参加することも求められています。
資格更新のポイント獲得を義務として捉えず、自己研鑚の貴重な機会と考え、可能な限り幅広い参加を心掛けて研修ポイントの獲得をすることが望まれます。
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